日本人がだれもいない

韓国 俗離山紅葉ちょっと前ハイキング

                                              大阪ぽっぽ会 大見則親・三恵
 私たちは、ちょっと早めの紅葉を楽しもうと、韓国の真ん中あたりの「俗離山」へ、
2000年10月6日〜8日に2泊3日の予定でハイキングに行きました。

 10月6日(金) ANA171便にて関西空港を
出発。ソウルには12:00に到着。
 地下鉄でソウルの町に出て、インサドンと
言うしゃれた町を見学したのち、東ソウル
バスターミナルより、15:10発の清洲
(チョンジュ)行き高速バスに乗る。料金は
1人550円。道は渋滞もなく、割り込み
運転もなかったので、去年のように運転手は
取っ組み合いの喧嘩もせず、順調に1時間半
で清洲の町に着く。
 宿は決めていなかったので、バスセンター
の近くのホテルを探し、結構きれいな新築の
ホテルに泊まることにする。

 韓国といえば、もちろん焼き肉とキムチで
ある。さっそく近くの焼き肉屋で夕食を楽しむ
こととした。人の多く入っているお店を探し、
カルビを頼み、ビールで乾杯!食卓の上は、
各種キムチでいっぱいになった。カルビは3皿とってもうおなかいっぱい。ビールも2本頼んで、
なんと2人で2,600円!! おいしくて、とても安い。ホテルの代金も1部屋2500円
だったので、交通費も含めて今日は、2人で6200円!!

 10月7日(土) 俗離山は、その名の通り、俗から離れた山深い所という意味があり、ここ
清洲から田舎道を1時間半ほど行ったところだ。ハイキングコースとしては、標高1033m
の俗離山、文蔵(ムンジャン)台ピークまで往復6時間かかるという。大したことはないはず
だが、早起きして行った方がいい。
バスは15分間隔で出ているらしく、ほとんど待たずに乗れた。料金は510円。朝早かったので、
バスの中では寝ていたが、途中、小さな村のバスターミナルに寄っていき、俗離山で売るん
だろうか、柿などの特産品をたくさん持った行商のおばさんが何人か乗り込んできた。峠道を
越えて広くなったところに、俗離山国立公園があった。
バス停前の、食堂で名産品の山菜ビビンバを食べる。600円也。背負っていた荷物が重かった
ので、食堂の兄ちゃんの紹介の宿に荷物をおいて、身を軽くして出発した。

 宿の周辺は旅館街である。カラオケボックスやおみやげ屋などが、軒を並べている。山菜や
仏像、怪しげな宇宙人のおもちゃなど、興味を引かれる物も多く並んでいる。

 おばちゃんハイカー軍団や観光客に混じって、川沿いのダラダラ道を進む。途中、国立公園
入山料280円也を払い、20分程度で、名刹、法住寺に到着。中はとても広く、大きな仏像
と伽藍が並んでいる。壁には、日本の地獄絵と良く似たものが描かれており、両国の精神世界
の共通性がうかがわれ興味深い。

 12:00に法住寺を出発し、途中、大きな池や魚がめちゃくちゃたくさん泳いでいる川を見て
楽しみながら、さらにダラダラ道を20分くらい歩くと、「さあ、ここからが山道やで、
休んでらっしゃい」とばかりに、しゃれた韓国の田舎の家屋の休憩所が現れる。オデンや
ウドンがあり、ここで酒を飲んで帰っても十分山を楽しめる雰囲気だ。道はここで分岐して
おり、尾根道を巡る周遊コースになっている。我々は左コースを選んだ。

 12:45に分岐の休憩所を出る。ここからは
急な上り坂だ。お年寄りも若者も韓国の人      
は足が速い。5,6人のグループですいすい     
と我々を抜いていく。こちらのハイカーは、    
概して、騒がしい。ゴミを拾って降りて来      
る人に敬礼をしたり、大声で人に話かけた
りして、とにかくパワフルだ。「しんどい、
しんどい(ヒンドゥルダ)」と言いながら
も登っていた。大阪労山でいえば、白峰の
山崎さん達が何人もいる様なものだった。

 13:10に、途中の休憩所で15分休憩す
る。このルートは15分おきくらいに、
休憩所があり、しかも冷たい(泡の出る)
飲み物もある。YMCCの川原さんだったら、
果たして頂上までたどり着けるだろうか?

 14:00ゴロ、峠の茶屋に到着。ここからは、最後の一踏ん張り。30分ほどで、頂上に出る
という。ここまで、道はよく整備されており、幅は1m位はある。このあたりから、まばら
だった紅葉が、1本1本と綺麗にまとまってきている。緑の中の紅葉もまた良い風景だと思う。
30分の急な道ではあったが、途中2匹のリスを見つけた。韓国では町の中の公園にも時々
リスが出没する。天敵の猫は、冬の寒さに耐えられないのだろうか、こちらでは野良猫を
見ない。14:30ムンジャン台の尾根に出る。
 ここから名所のムンジャン台という幅高さが30mもの大きな岩に登る。四方には何も遮る
物はない。頂上では、記念メダルに名前を刻印する商売のおじさんや、大勢の登山者がいた。
「ヤーホー」と大声で叫ぶ人続出。頂上で1時間弱ほど昼寝をしていたのだが、おかげで寝れ
やしない。ちなみに韓国では「ヤッホー」ではなく「ヤーホー」と言うらしい。

 15:45ムンジャン台を出発し、シンソン台までの尾根道を歩くとする。シンソン台には16:15
に到着。「サジン チゴジュセヨ」と韓国語で写真を取ってくれと、女性に頼むと、
「ハングンマル チャラシネヨ(韓国語上手ですね)」と答えが返ってきた。しかし、彼女の
日本語の方がより上手で、思わず「日本人ですか」と聞いてしまった。 シンソン台からは、
本当に急な下り。行きの道よりも見晴らしは良いのだが、一気に下っているので、膝頭が笑って
いる。シンソン台からは、俗離山の最高峰、天皇峰に尾根伝いでいけるのだが、「入山統制」と
看板が出ており、先に行くことはできなかった。危険な道なのか、自然保護のための入山規制な
のかは、韓国語が読めなかったので理由はわからなかった。時間も余裕がなかったので、分岐の
休憩所まで一気に下ることにする。途中再び、2匹のリスを見つけた。冬の準備をしているのだ
ろうか、チョコチョコと可愛く動き回っていた。日本の里山ではあまり見られない光景だ。
分岐の休憩所には17:20に到着。もう日が暮れそうだ。暗くなるまでに、旅館街まで
もどり、今日も焼き肉を食べよう。

おわり。
おまけ;町で食べた夕食は、プルコギ定食1人前1500円。なんと23皿のキムチや山菜が
ついていました。韓国料理は豪華ですね!
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